重野 克明
-いつもあこがれ。-
Katsuaki Shigeno -longing everyday.- at KIDO Press
“いつもあこがれ。”/リトグラフ
2008.5.17.(sat) ~ 2008.6.28.(sat) 12:00~19:00
Opening Reception 5.17. (sat) 18:00~20:00
*日・祝・月曜は休廊
会場: KIDO Press ビューイングルーム
<<作品について>>
薄柿色の和紙に大きな余白をのこし、中央には憂いのある女性の横顔。
草書体のように緩急豊かな流れる線を自在に操る彼は、自らの琴線に触れるモチーフを丁寧に選び出し、線を淘汰し、じっくりと形にしてゆきます。
まるでなにかの結晶が出来上がるのを待つように、自らが「描く」ということを繰り返し、ひとつの作品を作り出してゆくのです。
イメージや色彩の力を信じつつもそれらに頼りすぎない真摯な制作スタイルから生まれる作品は、日本人が古くからもっているであろう美意識を呼び起こしてくれます。
油彩・ドローイング・銅版画などさまざまな平面媒体を中心に制作を続けてきた彼ですが、それらは複雑に絡み合い、
それぞれが彼の制作の重要なステップとして平等に位置づけられています。
そして今回は、彼自身初めての試みとなるリトグラフの制作に取り組みました。
刷師とのコラボレーションで可能性を広げた重野は「イメージしたものをより直接的に表現できた」と言います。
美しい画面構成と緩急ある線で作られる作品には、かつて高校球児であった自身のもつ精神論と、それをおかしむユーモアのセンスがいかんなく発揮されており、
耽美でキッチュな全く新しい世界が繰り広げられています。
本展覧会では新作リトグラフのほかに、描き下ろしのドローイングなど多彩な作品15点余りを展示致します。この機会にぜひご高覧ください。
画面左より “独走”(部分)“桜花” “ウグイス”(部分) / リトグラフ
Copyright(c)Katsuaki Shigeno/ KIDO Press,Inc. 2008. All rights reserved.
<<作家紹介>>
汗、哀愁、エロス、ヒューマニズムをテーマに制作しました。版画工房とのコラボレーションによって、自分の作品、私自身が、より客観的になることができました。
今回制作した作品はタブロー作品を作るためのエスキースでもあります。
1975年 千葉県生まれ
2001年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
2003年 東京藝術大学大学院修士課程 美術研究科版画専攻修了
個 展
2000年 青樺画廊(東京)
2001年 アートギャラリー環(東京) (02、03年)
2003年 セントポールギャラリー(群馬) (04、06年)
2004年 77gallery(東京)(06、07年) ・都画廊 (大阪)
ギャラリーゆう(岐阜)(06年)
グループ展
2000年「現代美術小品」展 KeyGallery(東京)
2004年 佐倉・房総ゆかりの作家たち-銅版画技法と表現 佐倉市立美術館 (千葉)
版画コレクターの視線展 星と森の詩美術館 (新潟)
アートスタジオ五日市レジデンス招聘作家展 アートスタジオ五日市 (東京)
版の記憶・現在・未来 東京芸術大学大学美術館陳列館 (東京)
2005年 ソウル国際版画写真アートフェア (ソウル)
2006年 版画作品を中心として 佐倉市立美術館 (千葉)
若手作家による銅版画展 -日常とその向こう-
ミュゼ・浜口陽三 ヤマサコレクション(東京)
2007年 東京コンテンポラリーアートフェア(TCAF)出展 (77galleryより)
2008年 アートフェア東京 出展 (77galleryより)
<<イベント>>
5月17日(土)14:00〜 来場者の肖像画制作。(参加無料)
重野克明が、ご来場の方々の肖像画を描きます。
数に限りがございますので、ご希望の方はお早めにご来場ください。
また、完成した作品は会期中展示させていただきます。
場所:KIDO Press